第625話:ずっと不思議だったTSUTAYAビジネス構築の謎

ヴァカンスボーテ

代官山 T-SITE

NetflixとApple Musicとamazonがあれば事足りると言われているDVD(映画)、CD(音楽)、書店業界において、直近(2018年度)で過去最高販売額(書籍・雑誌)1,330億円の売上を叩き出したTSUTAYA。
がっつりネットに食われている業界において、新しい挑戦を次々と起こしては成長していく同社がずっと不思議でなりませんでした。

どこにも似ていない独自の戦略

80年代に大阪枚方でTSUTAYA1号店を創業以来、全国に14000店舗を展開。
いつの間にか業態横展開のTカードの会員が5300万人。
不況と言われる書店業界でコンセプチュアルな大型書店をガンガンオープン。
書店を中心に家電(蔦谷家電)やカルチャーと住宅、地域振興まで展開するT-site。
全て逆張りで成功を収めています。

書籍「TSUTAYAの謎」

その秘密を知りたいと思っていた矢先、川島蓉子 著「TSUTAYAの謎」という本を見つけました。ライターの著者がCCC(カルチャーコンビニエンスクラブ:TSUTAYA運営会社)社長である増田宗昭さんに質問するという形式で本書は展開されています。

CCC の増田社長は昔からスゴイ経営者だと尊敬していましたので、僕はこれまで2冊ほど拝読しております。(情報楽園会社:2010年・増田のブログ:2017年)
今回読んだ「TSUTAYAの謎」は、増田社長の考え方や生き方が主題となっている上記2冊と少し異なり、筆者が鋭く業態やマネージメント手法、組織形態から経営スタイルまでを網羅し、同社長への質問形式で表現した素晴らしいビジネスの指南書でした。

その中で特に感銘を受けたのが以下の5つ

①「顧客価値の最大化」と「ライフスタイル提案」だけをすることに徹する

②固定概念を超えて、新しい発想を形にしていく「企画力」こそ今後の企業の全て

③「自由」が一番大切。自由とはやらなければならないことをすること

④「効率」を求めるから店舗は面白くなくなる。効率を求めないからお客さんがくる

⑤何事も「人」を中心に進めていく。それはお客さんであり、スタッフである

空間が発する独特の空気感

この本を臨場感とともに味わうため「代官山 T-SITE」と「蔦谷家電 二子玉川」で、2日間に渡り読みました。この2つの空間はそれぞれ2011年と2015年にオープンしていますが、2019年の今でも、どの商業施設とも違い死ぬほど突き抜けています。

また「代官山 T-SITE」は流れている気みたいなのが良いのか、とても気持ちいい空間です。
施設内でコーヒーを飲みながら仕事をすると、びっくりするくらい発想が豊かになってめちゃくちゃはかどります。企画の仕事は横浜から代官山までわざわざ移動してやるほどです。

今回「TSUTAYAの謎」を読んでCCCの快進撃が腹に落ちました。
すぐに真似したくなるとても素晴らしい本でした。

以上、
ウノシュージ