平山夢明さん原作 映画「ダイナー」を見た。美しい色だったけど9年前に原作を読んだときの衝撃にはまったく遠かった。やはりこの人は使う言葉と文脈がとんでもなくて目も当てられないパンチとかっこいい下品さがあるからだろう。
今読んでる同氏作の短編集「ヤギより上、猿より下」でも各話始まりはこうだ・・・。
「おい、ころしや」
シンタロー君の声がしました。
タクムが振り返ると彼はへへと笑い「またやったんだろ」と告げました。
「ササキのばばあが朝のゴミ出しで云ってたって。ツユキさんのとこ昨日の夜、またすごかったのよ〜って」
・・・「パンちゃんとサンダル」より
大髙のババから電話があったのが朝の五時半。『ちょっときて頂戴』と云った。普通なら何時だと思ってやがるんだと怒鳴りつけるところだが相手は脳弱だから喚(わめ)くわけにもいかず『ああ、はいはい』と、もごもご云いながら携帯を置く。
・・・「婆と論舞曲」より
「・・・というわけだ」
肉の焦げる匂いが漂う狭い事務所でフライスは椅子にふんぞり返った。
「と、いうわけなんだよ!」隣に座っているフライスの甥っ子で莫迦(ばか)でホモのキヨシも真似して云った。
・・・「陽気な蝿は二度、蛆を踏む」より
『フッカーズ・ネスト』は真心山の麓にあります。昔、此の辺りはキチガイ病院と野積みのタイヤが腐(くた)れているだけの野原しかなかったそうですが、あたいが来たときには、そういうものは残っていず、病院は、くたくたの野菜になった年寄りを置いておくカンズメ病院に、野積みタイヤがあったところはハンペンのような薄い家が互いにもたれ掛かるようにして建っていました。
・・・「ヤギより上、猿より下」より
はい。ワールド全開!読む人選びます。
皆さま、素晴らしいお盆を!!
ウノシュージ
Cheer you up!!go VACANCES!!
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